それにしても、暇だ。今日に限ってどうしようもなく暇だ。

いっとくけれど、いつもは忙しいだからな。

 

ただただ世間が理想主義者に走って博愛だのなんだのと

勝手なことばかりいうからいけないんだね、全く。

 

好き好んでみた処刑を見なくなる日がくるなんておもいもよらなかった。

でも処刑がなくなる日がこないわけがないから俺は生涯人を殺して食っていけるだろうし

問題はないね。

暇つぶしをみつけさえすれば、だけど。

 

さてさて、今日はそんなわけで、あいつの姿を思い出した。

 

一切、人生において光があたらなかった男の話を知ってる

あの男は最期まで暗かった。孤独にだって耐えうる屈強な精神を持ち合わせながらの最悪な精神状態。

光なき生涯をみてみなよ、こんな奴だっているだって少しはあんたらの希望がみえるじゃないのかな。

 

 

 

 

鎖に繋がれた男