<とある理髪店で待つ男> うさんくさい理髪店の主人に呼ばれた男がいた。 男は理髪店に約束どおり訪れるものの主人の姿は見当たらない。 男は憤りを感じながら煙草に火をつけた。 数分後、扉が開いた。 目の前に立っているのは主人ではなく知らない女。 「急いでいるの、髪を切ってくださいな。」 「喜んで。」 暇を持て余した男はそういって女を椅子に座らせた。
「喜んで」 みたいな、理髪店の主人になりすましながらひたすら主人を待つ話。